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カテゴリ:民事訴訟( 5 )


2012年 08月 01日

少額訴訟について(その3)

少額訴訟で扱われるのは、60万円以下の金銭の支払い請求に限られます。
動産の引き渡し請求などではこの手続きを利用できません。
これは通常の民事訴訟が時間と費用がかかるために
利用する人が少ないという状況から導入された制度だからです。

「少額訴訟では1回の期日で判決まで言い渡されます」

通常の民事訴訟は何度も審理手続きを経て判決を言い渡されるのですが
少額訴訟では1回の期日で双方の言い分を聞いたり証拠調べをします。
そのため事前準備を十分にしないために敗訴してしまう可能性もあります。

その他いくつか通常の民事訴訟と異なる部分があります。
1、利用回数の制限
少額訴訟は利用回数が制限されています。
同一の原告が同一の簡易裁判所に申し立てることの出来る回数は年間10回までです。

2、不服申し立ての制限
通常訴訟では判決に不服がある者は、上級裁判所に控訴(上告)することができます。
しかし少額訴訟は一審限りですので控訴することはできません。
その代わりに、不服がある者は異議の申し立てができ、
異議の申し立てがなされると通常の民事訴訟に移行することになります。

3、公示送達の制限
訴えを起こす際には相手の住所に訴状を送るので相手の住所が明らかでなくてはなりません。
ただし、通常の民事訴訟では相手の住所が分からない場合には公示送達という制度がありますが
迅速な解決を目指すことを目的とする少額訴訟ではこの制度が利用できません。
そのため少額訴訟をする場合には相手の住所を調べておく必要があります。

4、反訴の禁止

以上のように通常の民事訴訟とは異なる部分がいくつかあります。
問題や紛争の迅速な解決を目的としている少額訴訟ならではの制度です。

次回は具体的な提訴の方法について書きたいと思います。


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by officehaga2012 | 2012-08-01 10:13 | 民事訴訟
2012年 07月 25日

強制執行手続きについて

売掛金請求訴訟などで判決を得た後のことについてご相談を受けることがあります。
実のところ「判決」を得てからの方が難しいケースが多々あります。
一般的に判決内容は「被告は原告に金いくらを支払え」としかありません。

簡単に言うと裁判所は金銭債権の責任や有無を判断する場所であって
支払いを確約する機能はありません。
ですので、判決が出ても支払いをしないというケースがあるのです。
ほとんどの場合は支払いを拒んでいるのではなく
“払いたくても払えない”という場合だと思いますが
中には計画的に支払いから逃れようとする場合もあります。

そのような際に使用されるのが
「強制執行」という手続きになります。
テレビ等で家財道具を差押さえるシーンがありますが
あれは強制執行の動産執行と言います。
ただここで注意が必要なのは
よほどの資産家の家財でなければ差押えても大した金額にならないのです。
被告人が会社員の場合には給料を差押えたり
銀行預金を差押えたりすることは可能なのですが
そのためには相手の預金口座がどこにあるかなどを調べなくてはなりません。
これらの調査は裁判所がやってくれる訳ではなく自ら調べなくてはなりません。
また執行手続きは判決を得た裁判とは別の手続きですので
時間や費用が再びかかることになります。
執行手続きを経てもそれが空振りに終わってしまう可能性もあります。
ですので訴訟をする際には債権の回収までも含めた見通しを立てることが重要になります。



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by officehaga2012 | 2012-07-25 14:04 | 民事訴訟
2012年 07月 06日

敷金返還請求訴訟

多くの少額訴訟事件の中でも多いのが
「敷金に関わるトラブル」
当事務所でも多くのご相談をいただきます。
今日はそんな敷金に関する内容です。

近年ではだいぶ“敷金は戻ってくる”との考えが広まってきましたが
10年程前までは“敷金は戻ってこない”と思われていました。

そもそも敷金とは、
賃貸人が家賃滞納や故意に部屋を壊してしまったときの為に
予め家主に預けておく保証金の様なものです。
ですので引っ越しの際に上記の様な理由がなければ戻ってくるのが原則です。
それがこれまでは引っ越し後のリフォームなどの一部に使用されていたのです。

家主がリフォームをするのは何のためでしょうか?
「次の賃借人に貸すためです」
次の賃借人のために前の賃借人がお金を出すのは変ですよね?
部屋を綺麗にしたりリフォームすることは部屋の価値を上げることになります。
こういうことを経済的利益と言います。
部屋の経済的利益は家主に帰属します。
その利益の為になぜ前の賃借人がお金を払わなければいけないの?という訳です。
ですから敷金は返還されるべきお金なのです。

敷金返還でもめた際に必ず出てくるのが「原状回復義務」という言葉です。
賃貸人や不動産会社の人間は
「ほら、契約書に原状回復義務って書いてあるでしょ」と言います。
原状回復義務については詳しく書くと長くなるので簡単に説明すると
“部屋を引き渡しの際に綺麗にして返す”と言うことです。
決して“借りた時の状態に戻す”のではありません。
部屋を何年も借りていれば当然壁紙は汚れますし、機械は劣化します。
これらは当然に賃料に含まれるもので、故意や重過失がなければ賃借人は負担しません。
それを借りた時の状態に戻すのは家主の経済的利益を高める行為です。

また賃貸人と賃借人では立場が違います。
賃貸人は何度も貸しているし、間に不動産会社が入ることがほとんどで
この人達はいわば商売人です。
一方賃借人は法律に詳しくない人がほどんどです。
そのため「消費者契約法」で賃借人は法律上保護されています。
契約書に書いてあっても無効になりことがあります。
そうしない契約書に書いてあるからとどんなことも通ってしまうからです。
それは許されていません。
他にも部屋の賃貸借には
「ガイドライン」や「東京都条例」などで賃借人が保護されています。

原状回復義務条項が入ることで特別に賃料が安いなどがなければ無効となることが多いのです。

最近は裁判での判例も多く出ているので
賃貸人側も敷金を返還することも多くなって来ています。
それでも昔からの大家さん等はまだ返さない人も多くいます。
また若い女性だったりすると返されないケースもあります。

泣き寝入りをせずに毅然とした態度で交渉するのが大切です。

それでも難しければ専門家に相談してみてください。
司法書士が代理人に入ることで相手の態度が変わることも多くあります。

当事務所は敷金返還を豊富に経験しております。
相談は無料ですのでお気軽にご相談下さい。

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by officehaga2012 | 2012-07-06 14:54 | 民事訴訟
2012年 06月 29日

少額訴訟について(その2)

少額訴訟は60万円以下の金銭の請求に限られています。
動産の引き渡しを請求する訴えなどの場合にはこの手続きは利用できません。
手続き自体は通常の訴訟に比べると色々と簡略化されているので
スピーディーに事件の解決が可能な訴訟として注目されています。
手続きについて詳しくは芳賀事務所のHPをご覧下さい。

具体的にはどんな事例が少額訴訟に適しているかを紹介します。

①貸したお金の返還を求める訴訟(貸金返還請求訴訟)
貸した金額が60万円以下であるような場合は少額訴訟が最適です。
事前に内容証明郵便や支払督促を申し立てるとすみやかに回収できる可能性は高まります。
少額訴訟は証拠が大切なので、借用証書がない場合はメモなども証拠になり得るので残しておくことが大事です。

②敷金返還請求
10年前とくらべて現在の法律では借り主が非常に保護されているので
(貸し主に対して借り主は立場が弱いことが多いためです)
これまで引っ越しの際には戻ってこないと思われていた
敷金の多くが返却される場合がとても増えてきました。
またそれに伴い賃借人と賃貸人とのトラブルも増加したため
近年では当事務所でも非常に多くの相談を受けます。
敷金は60万円を越えることは少なく、
また内容も明確なので少額訴訟にとても適しています。

③職場をめぐるトラブル
給料未払いや残業手当請求に関する案件も少額訴訟に適しています。
職場のトラブルは一見するとややこしく思えますが
代理人が入ることで思いの外スムーズに解決することが多々あります。


当事務所では無料相談を受け付けています。
お気軽にご相談下さい。


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by officehaga2012 | 2012-06-29 15:10 | 民事訴訟
2012年 06月 27日

少額訴訟について(その1)

裁判や訴訟と言うとテレビドラマでの法廷のシーンを想像する方は多いと思います。
実際、刑事事件や大きな事件は同じように進められることもあります。
ですが、イメージとは違って“地味に”“穏やかに”進められる裁判も多くあります。

裁判で当事者の代理人となれるのは弁護士と司法書士のみです。
インターネットを検索すると色々ヒットするかもしれませんが
他の資格者や業者が代理人になるのは違法です。
(司法書士は訴額が140万円以下の裁判のみ代理権を有します)

司法書士が代理人となれる140万以下の裁判は
簡易裁判所を管轄とした「簡易訴訟」と呼ばれています。
最初に訴えを起こす裁判所は地方裁判所か簡易裁判所のどちらかです。
どちらの裁判所になるかは訴額によって決まります。
140万円以下が簡易裁判所になります。
(元本が基準になります)

140万円以下でも請求額が60万円以下なら「少額訴訟」
請求する対象が手形や小切手なら「手形(小切手)訴訟」
という裁判が別にあります。

それぞれ特徴がありますので
ご自分の事件に合わせて選択するのが紛争解決の近道になります。

次回は「少額訴訟」についてもう少し詳しく書いてみようと思います。


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by officehaga2012 | 2012-06-27 16:02 | 民事訴訟